So-net無料ブログ作成
検索選択
法規制 ブログトップ

合衆国憲法修正第2条 [法規制]

米国で銃器の所持が国民の権利であるとする根拠法(The Second Amendment of The U.S. Constitution, 1791)
”A well-regulated militia being necessaary to the security of a free State, the right of the people to keep and bear Arms shall not be infringed."
と謳っており、「自由な連邦の安全保障には、訓練された民兵の存在が必要であるから、市民が武器を所持する権利を侵害してはならない」と読める。

米連邦最高裁は6月26日、個人のけん銃所持を禁じている首都ワシントンの規制法が、国民に武装する権利を与えた合衆国憲法修正2条に違反するとの判決を下した。銃規制の違憲性について、最高裁が判決を出したのは初めて。

この規定が、一般国民の武器の所持を認めたものか、民兵(州兵)の武器の所持を認めているだけなのかの論争があったが、これで修正2条が国民に武器の所持を認めたものであることが確認されたことになる。10条からなる憲法修正項目が、言論の自由、不当な捜索を受けない権利、公正な裁判を受ける権利、残虐な刑罰の禁止など、国民一般の権利を謳っているのに、修正2条だけが州兵の権利を謳っているとするのはおかしいという一般的な意見があった。武器を持たない兵などどこにもいないから、民兵が武器を所持できるという規定をする意味がないというのだ。そのとおりの判断が下されたことになる。ただ、5対4の僅差での判決となった。憲法修正条項が規定された当時の時代背景などが詳細に検討された上での判決だという。

執行機関が整備されてきたことから、武器を用いた国民の自衛権は制限すべきという声が高まる中で、武器を用いた自衛権を認めたことになる。この度の最高裁の判決は、ワシントンDCが拳銃所持を禁止していることが憲法違反であるというワシントンDC高裁判決に対する上訴審で出されたものである。ワシントンDCでは、拳銃の登録所持制度を導入する方針というが、発射痕登録制度の導入などを考えるのであろうか?権利の裏には負わなければならない義務があるという考え方がどこまで受け入れられるのであろうか?

米国の最高裁で今回のように憲法修正第2条に対する踏み込んだ解釈がなされたのは1939年以来70年ぶりとされる。1939年の市民の銃所持を制限できるという判断に基づき、各地で銃所持の規制法が作られてきた。その中でワシントンDCとシカゴ市では拳銃所持の全面禁止がなされていたが、今回の判決でこれを覆し、銃所持の権利を大幅に認めなければならないだろう。ただ今回の判決でも、重大犯罪を犯した者や精神障害者、未成年者などに銃所持を禁じることは合憲とされた。

なお、合衆国憲法は、修正条項を含めて個人の国に対する権利を規定したものであり、その権利を州に対しても要求できるかは必ずしも明らかではないという主張もある。

2007年犯罪銃器識別法(カリフォルニア州法1471) [法規制]

拳銃部品の二箇所以上に、銃器の製造業者、モデル名と銃番号を示すマイクロ刻印が施されていない自動装填式拳銃は、「安全でない拳銃(unsafe handgun)」に該当するすものとし、カリフォルニア州では新規の製造、販売並びに移動を禁止する法律。名称は2007年犯罪銃器識別法(The Crime Gun Identification Act of 2007)であるが、その内容から「銃器のマイクロ刻印法」とも呼ばれる。法律では規定されていないが、拳銃部品の2か所として想定されている部分は撃針先端と遊底頭面である。

2007年10月13日にアーノルド・シュワルツェネッガー知事がこの法案に署名したことにより、2010年1月1日からこの法律が施行されることになった。これにより、犯罪現場に遺留された打ち殻薬きょうを顕微鏡観察することで、発射拳銃のメーカー、モデル、銃番号が判明し、カリフォルニア州内で販売された拳銃であれば、登録上の持ち主が判明する。それまでに販売を許可されていた型式の自動装填式拳銃の所持は引き続き認められる。

この法律に関しては賛否両論があるが、反論の主なものは、犯罪に使用される銃器は正規に販売されたものではなく、善良な所持者への負担だけ重くなる。カリフォルニア州外から持ち込まれた拳銃が犯罪に使用されるようになる。自動装填式拳銃ではなく、回転弾倉式拳銃やライフル銃が犯罪に使用されるようになる。拳銃部品のマイクロ刻印は簡単に消し去ることができる。盗難拳銃が犯罪に使用されることになり、拳銃盗難の増加や善良な市民に嫌疑がかかるようになる。法執行機関が使用する拳銃が対象から除外されたが、法執行機関が「安全でない拳銃」を職務に使用するのはおかしい、などだが、拳銃所持が認められている国ならではの問題点の指摘もある。射場に転がっている識別マークが残された他人の拳銃の打ち殻薬きょうを収集し、犯罪現場で自分の打ち殻薬きょうは回収し、収集した打ち殻薬きょうを撒いて退散する犯罪者が出てくるという問題である。弾丸と薬きょうを詳細に鑑定することによって、矛盾点を洗い出す必要が生じるだろう。

これらの批判に対する反論は次のようである。カリフォルニア州の殺人事件の統計によると、年間2,400件の殺人事件の約半数が未解決に終わるが、殺人事件の60%で拳銃が使用され、最近ではその大半が自動装填式拳銃である。ATFの調査結果では、カリフォルニアでの犯罪銃器の71%がカリフォルニア州内で販売されたものという。善良と思われる銃器購入者の中でも、犯罪使用拳銃の正規購入者として複数回該当するような人物は、犯罪者に横流しする人物(ストロー購入者)であり、その特定につながる。

この法律の実効を上げるために、マイクロ刻印を消し去った撃針では不発となる技術の開発や、少ない文字数で多くの銃器情報を統一的に含めることのできる銃器識別番号(FIN-Firearm Identification Number)の開発などが考えられている。しかし、口径9mm以上の自動装填式拳銃の多くが採用している慣性撃針は、その長さにかなりの余裕をもって設計されており、撃針の先端を少々削っただけで不発になるような設計にすると、削らなくても不発率が高まり、いざという時に使いものとならない拳銃になりかねない。

発射痕の再現性が低いことから、日々鑑定に苦労を重ねている発射痕鑑定者の健全な想像力をもってすれば、マイクロ刻印の再現性やその劣化がどの程度かの予想は、実験を行うまでもなく想像できる。この法律の施行後には、素晴らしい効果を上げる事件もあれば、使いものにならない事件もあるという現象が生じるだろう。その時の反響を見たいものだ。

この技術及び捜査手法は、うまくいけば犯罪に用いられた拳銃が遺棄されてしまった場合でも容疑者にたどりつく可能性を提供する。マイクロ刻印がない拳銃は違法拳銃となるため、善良な所持者は、刻印が薄くならないように管理していく必要がある。拳銃を所持するという権利には、それ相応の義務が伴う方向性を示した法律といえるだろう。


銃器のマイクロ刻印 [法規制]

銃器のマイクロ刻印(じゅうきのまいくろこくいん)

銃器の部品の中で、打ち殻薬きょうに発射痕跡を残す部品の表面に施された微細な刻印。

基本となる技術はレーザーエッチングで、アメリカ合衆国ニューハンプシャー州ロンドンデリーにあったナノビア(NanoViia)社が開発した。トッド・リゾッティ(Todd Lizotte)とオレスト・オハール(Orest Ohar)は、1999年にレーザー加工を行うナノビア社を設立した。同社はレーザーを屈折ではなく回折により照射することで、加工時間を短縮する技術を確立した。この技術はマイクロチップ製造に利用され、日立ビアメカニックス株式会社と業務提携した。ナノビア社は、この技術を用いてナノタグ(NanoTag)と呼ばれる銃器のタギングへの応用を始めた。ナノタグとは、高さ20ミクロンのナノタグ文字を銃器の部品に書き込む技術である。

ナノビア社は2003年9月に業務と工場設備一切を日立ビアメカニックスに売却した。ただし、ナノタグに関しては日立には売却されずに開発者が特許を保持し、政府系の会社での業務継続を目指したが、結局IDダイナミック社(ID Dynamics)に技術が譲渡された。この時期は、2000年10月にIBISを用いて開始されたメリーランド州薬きょう登録法の実効が上がらないことが認識され始めた頃で、マイクロ刻印技術による銃器のタギングが有望視されるようになっていた時期であった。

撃針の先端や遊底頭面などに浮き出し文字をエッチングすることによって、打ち殻薬きょうの雷管面に残される撃針痕や遊底頭痕の一部に文字が刻まれる。中心打ち式の拳銃やライフル銃が付ける撃針痕の外径は1.0~2.0mm程度で、痕跡の付きにくい側面を除く中央部の撃針痕径は0.8~1.0mm程度である。この部分に高さと幅が20ミクロン程度の文字を書き込むとすると、適度な間隔を開けても横に30文字近く入る計算である。ただし、比較顕微鏡等の法科学用顕微鏡の通常倍率下で読み取りやすい文字といえば、大きさは80~100ミクロン程度必要であり、8文字、3段程度が妥当な文字数となる。これ以上細かい文字は、撃針側にエッチング加工出来たとしても、雷管面に可読性の高い文字として転写されにくい。

通常の発射痕鑑定で用いられる撃針表面のランダムな加工痕と比較すると、マイクロ刻印が残す痕跡は形状を読み取りやすく、区別しやすい利点がある。一方、撃針で雷管の撃発を繰り返す過程で文字は浅く読み取りにくくなることは、撃針の加工痕跡が同様の過程で次第に浅くなるのと同じである。また、文字をやすりで削り取ることは、撃針の加工痕跡をやすりで変化させるのと同様に容易である。


メリーランド州薬きょう登録法 [法規制]

メリーランド州薬きょう登録法 米国のメリーランド州で2000年9月1日に発効した、拳銃の打ち殻薬きょうの発射痕跡をIBISに登録することを義務付けた法律。メリーランド州弾道情報システム(Maryland Ballistics Information System)下院法179と呼ばれ、メリーランド・シェルケース法(Maryland Shell Case Law)と略称された。 2000年10月以降にメリーランド州で販売、貸付けされる拳銃、あるいは州内に持ち込まれる拳銃については、銃器メーカーはその拳銃のものであることが保証された打ち殻薬きょう1個を密封した上で、拳銃の箱に同梱することが義務付けられた。販売店等は、銃のオーナーに関する情報とその打ち殻薬きょうを、メリーランド州犯罪捜査研究所に送付し、そこで痕跡画像と所持者情報がIBISに登録されることになった。これに違反すると5年以下の懲役あるいは1万ドルの罰金あるいはその両者が併科される。 ここでいう拳銃とは、銃身長16インチ以下の装薬銃器をいい、信号銃、空包銃、轟音銃等も含まれる。 2005年5月までに43,000丁の新規販売銃の薬きょうの痕跡がIBISに登録された。ここで使用されているIBISはメリーランド州単独のもので、NIBINに接続されておらず、MD-IBISと呼ばれる。208個の現場薬きょうの検索が行われ、6件のヒットがあったという。このヒット件数がNIBINのヒット件数と比べて少なすぎることが問題とされ、2005年3月にはこの法律の廃止を求める公聴会が開かれた。 ところが、その2、3週間後にヒット事例が現れ、2005年4月1日にロバート・ガーナー(Robert Garner)が第1級殺人で有罪とされた。この事件では、犯行に使用された銃器は発見されなかったが、犯罪現場に遺留された10個の打ち殻薬きょうと、口径0.40インチの拳銃の購入時に登録された薬きょうの間で痕跡が一致したことが有罪の決め手となった。その拳銃は、ガーナーのガールフレンド(その後、妻となる)が購入したものであった。まさに、このシステムが存在しなければ解決できなかった事例となった。 しかし、引き続きMD-IBIS廃止の圧力が続いている。IBISの維持費が年間14万ドルもかかることが廃止圧力となり、データーベース入力を行っていた犯罪捜査研究所の2名の職員はDNAデーターベースセクションに配置転換すべきとされた。ところがガーナーの事件の効果で、2005年のMD-IBIS廃止法は棚上げされた。2006年にもMD-IBIS廃止法が上程されたが、同様に棚上げされた。一方で、銃器メーカーがマイクロスタンピングを実用化した場合には、IBISの画像登録を廃止するという内容の下院法1369号(HB1369)が通過した。 NIBINのデーターベースは未解決現場薬きょう資料の痕跡画像であり、それを押収拳銃の痕跡と比較して、発砲事件に用いられた拳銃を明らかにしようとするものである。一方、メリーランド州のシステムに入っているデータの大半は、善良な銃器所持者の痕跡データーであり、事件薬きょうとヒットさせるには効率が低過ぎる。また、銃器メーカーが用いる試射実包と犯罪者が用いる実包の種類や材質が異なる場合が多く、たとえ同一銃であっても痕跡が合わせられない例があったという。また、メリーランド州で試射せずに銃器メーカーが試射した薬きょうを登録するシステムは、銃器メーカーの善意を信じすぎているという議論もあった。 発射弾丸の痕跡をコンピューターでヒットさせることは難しいことから、薬きょうのみのシステムとなったが、このシステムうに対する批判が次第に大きくなった。打ち殻薬きょうが現場に残されない回転弾倉式拳銃を用いる、購入後、撃針や遊底頭をやすりで擦って痕跡を変化させる、2000年以前の未登録の拳銃を用いる、登録を逃れた不正流通拳銃を用いる等いくらでも法の網の目を逃れる手段があり、法律の運用は税金の無駄遣いであるという批判が強く、同じ経費を掛けるのなら、DNAデーターベースに掛けるべきであるとの声が大きい。
法規制 ブログトップ
メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。