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銃器工具痕鑑定の非科学性を主張する元FBI研究室長の宣誓供述書(45)  [鑑定批判]

(20) 誤って一致と鑑定する確率 承前

 ある研究によれば、鑑定技能検定試験を受験した銃器鑑定者の9.1%が明らかな誤りを犯しており、それ以外の鑑定者の中にも許容できない鑑定結果を出していた。

 ある警察官が行った誤一致鑑定についての説明には、銃器工具痕鑑定の主観的な結論に問題があることが総括的に示されている。当該事件に対する郡保安官事務所の起訴状では、ロサンゼルス警察法科学研究所の鑑定者が薬きょうと弾丸にみられる痕跡の類似性を根拠に、それらを「一致」と結論したという。ところが、別の個人鑑定者は、検察側の鑑定は、類似痕跡に必要以上の重要性を付与したことによる誤一致鑑定と主張した。結局、それらの痕跡は偶然に類似性が高かっただけで、同一銃器由来の痕跡とは結論できないとされた(実際異なった銃器による痕跡であったという)。ある個人鑑定者は、それらの痕跡は、明らかに異なる銃器に由来するものであり、一致でも何でもなくLAPDの誤鑑定である、と語った。著名な銃器鑑定者で、斯界の権威であるジョン・マードック(John Murdock)は、「銃器鑑定は法科学の中で何かと問題のある分野である。なぜなら、その結論は主観的性格のものであり、鑑定者の経験に基づいてなされるからである。長年この分野の鑑定を行ってきた鑑定者といえども、正当な経験を積んできたとは言えない者もいる」と述べている。

銃器工具痕鑑定の非科学性を主張する元FBI研究室長の宣誓供述書(44)  [鑑定批判]

(20) 誤って一致と鑑定する確率 承前

 法科学界では、誤鑑定を積極的には発見しない。ほとんどの誤鑑定は偶然に発見されている。誤鑑定はまれにしか発生しないとAFTEがいくら主張しようとも、銃器・工具痕鑑定分野における誤鑑定の存在は多くの文献に示されている。それらの文献の執筆者の中には、法科学研究所で銃器・工具痕鑑定部局の責任者であったものが含まれており、銃器工具痕分野の鑑定結果に相反するものが出てきた場合、そのどちらを採用すべきかの調整役を務めた人たちである。その内の一人は、発射痕識別分野では、「驚くほどの数の誤鑑定がある」と述べている。アメリカ法科学会(AAFS)の会員の一人が法令施行支援事業団(LEAA)の基金を得て行った研究では、24%の法科学研究所が誤鑑定を行っていたことを明らかにした。また、FBI研究所の銃器・工具痕鑑定課の元課長は、AFTEの教育セミナーで行った講演の中で、「皆さんは、重大な誤鑑定を行った仲間がいることを知っているはずだ」と話し、「誤鑑定が公にされてしまった鑑定者は、犯した誤りを忘れることは許されない」と述べている。その上でこの元課長は、口径.45インチの1911A1自動装てん式拳銃の誤一致鑑定について触れ、FBIだけが鑑定結果の真偽を判断する機関ではなことから、ここに示した誤鑑定例は氷山の一角に過ぎないだろうと述べた。
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銃器工具痕鑑定の非科学性を主張する元FBI研究室長の宣誓供述書(43)  [鑑定批判]

(20) 誤って一致と鑑定する確率

 誤鑑定率が、よく言われるような0.1%や、ほとんど0%、ましてや全くの0%ではないことを示す多くの資料がある。異なる銃器によって発射された弾丸との間でも見られるような、ごく少数の条痕が対応していることを鑑定者が重視して結論を下した場合に、この種の誤鑑定が発生することが調査資料によって明らかにされている。異なる銃器による発射痕の間で、51%もの条痕が対応することがあったという報告もあることから、この事実はうなずけるものである。その報告によれば、異なる銃器による発射痕の間で39本もの対応条痕や類似箇所があったとのことである。さらに、各々の製造工具に固有特徴があるとは限らない。誤鑑定率についていえば、現代統計学を用いれば、法科学鑑定者でも数量的分析が可能で、それを用いた判断が可能であるにも関わらず、それが行われていないと学者たちは論駁している。
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