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プロジェクティーナがフォレンシック・テクノロジーの傘下に [発射痕鑑定システム]

スイスの光学機器メーカのプロジェクティーナが、カナダのフォレンシック・テクノロジーの傘下に入ったことを、本年(2011年)5月29日から6月3日にかけてアメリカのシカゴ市で開催されたAFTE2011の展示場で知った。

会場ではプロジェクティーナのCOMAC(コマック)比較顕微鏡が、フォレンシック・テクノロジーのIBIS-TRAX3Dの左側に展示されていた。IBIS-TRAX3Dは、取り込んだ3Dデーターをもとに、仮想比較顕微鏡として機能するとの説明を受けた。そのような機能があるIBISを導入すれば、比較顕微鏡は必要なく、比較写真撮影からレポート作成までIBISですべて処理できるとの説明をこれまで受けてきた。今回のプロジェクティーナの比較顕微鏡を販売するとの経営戦略の変更はなぜなのか?

フォレンシック・テクノロジーのボブ・ウォルシュ社長からは、優秀な光学機器メーカーであるプロジェクティーナの比較顕微鏡の優れた性能の話は聞かされたが、IBIS-TRAX3Dとの棲み分けについては説明がなかったように思う。ただ、コスト採算性が厳しく問われるようになった現在、大掛かりなシステムは必要なく、とりあえず1対1の痕跡比較の鑑定結果がほしいだけの小規模なラボまでを顧客とするには、IBISだけでなく廉価な比較顕微鏡を商品のラインナップに加えておく必要があったのだろう。

銃器鑑定と工具痕鑑定の機材を提供する総合メーカーの地位を築くには、比較顕微鏡を提供することは是非とも必要であろう。またフォレンシック・テクノロジーはゴダード賞のスポンサー企業であり、カルヴィン・ゴダードがその重要性を主張した比較顕微鏡を提供することによって、真にゴダードに敬意を払うことにもなる。

20年前、独自の技術をもとに、それまでの技術を否定するかのような勢いで銃器・工具痕鑑識の世界に乗り込んできたフォレンシック・テクノロジーだが、そのままでは批判勢力も生んでしまう。ここで伝統的な技術との融合をうまく果たすことによって、この世界に長く存続できる会社に成長したものと感じた。
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